2017/04/21 15:05

先日、LINEニュースでとんでもないニュースを見た。
『強制結婚拒み逃げたサウジ女性、家族にみつかり強制移送か』
【AFP】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは14日、
 サウジアラビアで強制的に結婚させられそうになり、
 フィリピン経由でオーストラリアに逃げようとしていた若い女性が
 家族によって連れ戻された可能性があるとして懸念を表明した。
 ラスルームさんが置かれている状況を伝えるため、ソーシャルメディア用の動画を撮影し、
 動画の中でラスルームさんは「もし私の家族が来たら、彼らは私を殺すでしょう」と語った。
 マニラの空港でラスルームさんと数時間一緒に過ごした目撃者のカナダ人女性は、
 ラスルームさんのおじ2人が空港に現れたと話している。
 空港警備員の1人が11日に空港内でラスルームさんが「助けを求めて叫んでいた」のを聞いた後、
 別の保安要員と中東系とみられる男性たちが「口と手足に粘着テープを巻かれた」状態の
 ラスルームさんを連れ出すのを目撃したと話したと明かした。
 ラスルームさんの行方については現在は不明だとしている。
と云うニュースだった。

「My name is Dina Ali, and I am a Saudi woman who fled Saudi Arabia to Australia to seek asylum. I stopped in the Philippines for transit, they took my passports and locked me up for 13 hours, just because I am a Saudi woman, in collaboration with the Saudi embassy. If my family comes, they will kill me. If I go back to Saudi Arabia, I will be dead. Please help me, I am recording this video to help me and know that I am real and here. The Philippines government and Saudi Arabia are violating human rights and international law, I'm kept here as a criminal, I can't do anything and I can't go out. They took my passport and all my papers because they are waiting for my family to come and take me, who really wants to kill me.

この件に関して海外のネット上では、
『PLEASE HELP! #SaveDinaAli #IAmDinaAli #StopEnslavingSaudiWomen』
という運動が大きく起こっている。

私は非常な怒り・憤りに囚われた。
夫に「こんな事件があったらしい」と話しながら、
急激に涙があふれてきた。口惜しい涙だった。
私「こんな事あって…私には何も出来ないのが悔しい」
夫「何にも出来ないんだから、仕方ないやろう」
私「確かに、だからってノコノコとサウジアラビアへ出て行って何かしようものならば…」
夫「何言うてんねや!やめてや!!殺されるで!」
私「そうやろな、だから…何も出来ない自分が悔しいし、私は何にも出来ないんや…」
それでも、私にはペンを取る事は出来る。

が、しかし…口と手足に粘着テープを巻かれ、助けを求めている女性が居るのに
その場の誰もが見ていただけなのか?(やらせ感が否めなくもない)
もし自分の目前でその様な光景が繰り広げられていたとすれば、私はどうしただろう?
何か出来たか?やはり、見て見ぬふりをしたか?…解らない。自分でもそれは分からない。

そして、女性の人権解放について調べてみた。
その活動に携わる方々のコラムを読んでみた。
確かにその道のりは厳しいとあった。
でも、意外にイスラーム圏で女性は大切にされているという記事もあった。
本当なのだろうか?どっちが本当で何が正解なのかも分からない。
ある人は「女性蔑視を食い止め、女性に学問と選挙権を!」と叫ぶ。
ある人は「女性は他人に依存せず、結婚を強いられることもないように、自立すべきだ」と叫ぶ。
ある人は「女性の価値が”男性の半分”しかない」と女性の地位向上運動を叫ぶ。
その反面、「日本の女性こそ、可哀そうな状況に有る」と言うコラムも有る。

何が正しいのか…いっそ思い切ってイスラム圏に飛び込んで見る?!
絶対夫に猛反対されるし、私にも守らねばならない家族が居るし、彼等を悲しませたくない。
異文化・異教徒の前で、正義の味方やヒーローなどは皆無なのか?
私は日本に生まれ、日本人として自由に、安全に、色々なモノに守られ、今まで生きてきた。
小中高と学問する機会にも恵まれ、色んな職業も経験できたし、結婚は2回出来ている。

Dubai・Abu Dhabiを旅した時、アバヤに身を包んだ沢山の女性と出会った。
彼女たちが私を見る瞳は優しかった。(アバヤからはソレしか見えない)
私がアバヤに付いている数字の意味を聞くと、
「それはサイズのナンバーで…貴女なら54サイズ位?私は太ってるから60サイズだけどね!」
なんて砕けた話もしてくれた。
私がアバヤの着方を教わると、とても親切に教えてくれたし、
髪を覆うスカーフが乱れていたら、笑いながら直してくれた。
目しか見えない黒い衣装…一見異様とも怖いとも感じるけれど、
彼女達と目が合うとすごく素敵に目が微笑んでいた。

しかし、最近『嘘ニュース』を流して収入を貪っている輩が居るというのも聴く。
だから、これが真実の話なのかも解らない。
色々ネットで探ってみたが、やはり真実は分からない。
遠い海の向こうで起こっている対岸の火事なのか?…
しかし、本当だとすれば…私達はもっと真剣に世界を変えなければならない。
彼女が「何かを変えよう!」と行動したにも拘らず、
彼女の家族・親戚によって行動が管理され、阻止されたのであるならば、
やはり、『問題は家族の中から始まっている』という事だ。
もし、彼女の身に最悪の結末が起こっていたとすれば、
彼女を含む、その魂グループは今生、向上する事は無いだろう。
彼女たちの家族は守るべきものを間違えているのではないかと私は思う。
それが宗教上の事なのであれば、
何を熱心に祈ったところで、幸せどころか…何も変わらないだろう。
その『祈り』に意味がある?
祈れば救われるなどという戯言など…今は疑問にすら思う。
彼らの言う『神』があり「すべては神様の思し召し」たと言うのならば、
彼女の家族、親戚達の側に多大な試練を与えられるだろうと考える。

自害することは絶対ダメだ!でも他の者によって命を絶たれたのであれば、
彼女が人類や社会に反感を抱き、
魂の窓を閉ざしてしまい、生まれ変わる事を拒否するとなれば、
硬化し始めた魂の進化は完全にストップしてしまうかもしれない。

「こんど生まれかわるならば、私は人間になりたくありません。
 牛や馬にも生まれません、人間にいじめられますから。
 どうしても生まれ変わらなければならないのなら、私は貝になりたいと思います。
 貝ならば海の深い底の岩にヘバリついて何の心配もありませんから。
 何も知らないから、悲しくも嬉しくも痛くも痒くもありません。
 頭が痛くなることもないし、兵隊にとられることもない。戦争もない。
 どうしても生まれかわらなければならないのなら、私は貝に生まれるつもりです」
(橋本忍氏脚本映画『わたしは貝になりたい』より)
こんな世界を私達は作っては駄目だと思う。  

それでも、彼女が強い意志をもって、まだ希望を持って生まれ変わるならば、
そのような風習の無い自由で安全、安心な処に生まれて来て生きて欲しい。
そして、私達はそんな国、理想郷を作れるよう、努力しなければならない。
地球上に生きる一人、一人全ての人が…力を合わせて!
彼女の享受した運命から私達は、対岸の火事では無く、
大いに考えるべきだと思う。自分の天命・運命・使命についてを…