2017/05/06 20:43
2001年1月3日。
正月休みで時間を持て余していた私は、東京まで在来線で行くと云う計画を立てた。
駅に行って、時刻表を見ると、成程!京都から東京まで東海道線が繋がっている。
30L程のバゲッジ&30LのJack Wolfskinのリユックとで次の旅が始まった!
(Jack Wolfskinのリユックはアフリカ旅の時購入したものだ。今でも何処へ旅するにも、
普段使いにも16年間酷使しているが全く問題は起きていない優れ物だ)
何度も何度も乗り換えて13時間かけ、東京までたどり着いた。
アフリカ旅で知り合った女の子の家に泊めてもらい、小父様達と合流。
2001年1月5日成田発キューバへ飛んだ。
当時は当然、アメリカと国交断絶状態であったので、
アメリカはヒューストンで乗り換え、メキシコに入り、
漸くキューバに到着したのは、1月4日夜の8時位だった。
男3人女2人のキューバ訪問編成チームは、夜のキューバ市内に降り立ったのである。
バスを下りた私に通りすがりのアフリカ系お兄さんが、
「ハ~イ!良い夜だね!俺、今からサルサダンスパーティーに行くんだけど、一緒に来ないか?」
という熱い歓迎を受けた。
「今着いた処だし…」と丁重にご辞退したのだが、「な~に?!夜はこれからだぜ!」と言う。
軽くステップを踏みながら、通りを進む彼…
なんてホットでクールな国なんだ!!!
お兄さん、やにわに振り返り「俺は先に行って踊ってるから!良かったら来なよ!」
まだ言ってる…長旅の疲れが吹き飛ぶ笑顔のお兄さんだった。(場所聞いてねえし…)
次の日からキューバ市内をあちこち見て回った。
お決まりのコースであるが…
ヘミングウェイの邸宅、ヘミングウェイ御用達のBERコヒマール。
レストラン(エル・アヒベ)にては”キューバの秘宝、Mr.オマール・リナレス ”に出くわした。
モロ要塞、旧市街…等々、至る所にChe・Guevaraの影を見た。
街を挙げて”Che”を讃えていた。
私はこの時に初めて”Che”の事を知った。
キューバの革命を知った。
訪問前に知っていれば、もっと貪欲に”Che”の軌跡を追っただろうに…
街には音楽と踊りがあふれていた。
Cafeで、STREETで、音楽と踊で満たされていた。
どれも違った感じの、オリジナリティー溢れるラテン音楽の宝庫だった。
老いも若きも『音楽と踊りが有ればALL OK!』という様に見えた。
仕事がなくても、度々断水しても、人民ペソ(CUP)に価値が無くても…
家が壊れていようが、家の中を木が突き抜けていようが、
車の底が一部無くても、ドアが一枚無くても全然問題など感じていない。
300人は乗れるという『ラクダバス』、エンジンを積み替えたアメリカンクラシックカー。
木に吊るしたタイヤで笑いながら遊ぶ子供達。皆、皆素敵な笑顔だった。
『cafe Tropicana』の美しく気品溢れ自身に満ちたダンサー達が、
キューバの夜をより一層熱くする。
街には『観光お巡りさん』なる英語が流暢な警察官が沢山居られた。
女子だけで歩いていても、何一つ怖い思いなどしなかった。
Whiteの若者がアフリカ系の方を自転車タクシーに乗せ、ひた走る光景には、
なんだか微笑ましいものがあった。
República de Cuba、通称キューバ…
大アンティル諸島に位置するラテンアメリカの共和制国家であり、カリブ海の島国である。
同じ島国である、JAPAN(日本)は資本主義の比較的豊かな先進国である。
当時、自分自身が感じ得る日本は、
ムンクが『叫び』を描くに至ったその3部作同様に思えて仕方がなかった。
(【ムンク『叫び』に至る三部作】も合わせてお読みください)
(【ムンク『叫び』に至る三部作】も合わせてお読みください)
発展はしたが、自分の中では陰鬱な日本。
何もないけれど、開放的明るさを醸し出すCuba。
(全てを把握した訳ではないけれども、個人的感想である)
全く…自分は病んでいたのかもしれないし、厭世的だったのかもしれない。
何かを変えなければ!自分の中に改革を施さなければ!…
帰国して、”Che”や”Castro氏”について勉強した。
『革命』とは何ぞや???!!!
この旅がこれから先、私の人生に多大な影響を与え、人生の礎の一つとなった。
ムヒカ元大統領の言う『自分にとっての幸せを探して下さい。
世界を変えられる事は出来ませんが、あなた自身が変わる事が出来る』と云う事だ。
『革命』とは…
「革命」の語源は、天命が改まる(「命(天命)を革あらためる」) という意味である。
中国周代の占術書で、五経の一つである『易経(革卦)』の出典によると、
「革」は「あらためる」の意味で「命」は「天命」の意味。
古代中国では、天子は天命を受けて天下を治めるとされており、
革命は天命が改まり、王朝が変わる事を意味した。
更に、今までの社会を覆す根本的な変革の意味から、
政治にかかわらず急激な変革の意味でも「革命」は用いられる様になった。
また、太古よりの占いの知恵を体系・組織化し、深遠な宇宙観にまで昇華させている。
今日行われる易占法の原典であるが、
古代における占いは現代にしばしば見られる軽さとは大いに趣きを異にし、
共同体の存亡に関わる極めて重要かつ真剣な課題の解決法であり、
占術師は政治の舞台で命がけの責任を背負わされることもあった。
少し難しい話だが、『政治家』と『占術師』と『革命家』は一線上にある。
と言っても過言では無い様だ。
今、自分が向かおうとしている処は、そういう処なのかもしれない。
”Che”や”Castro氏”の背中を追って……
~~そしてその後、私はNYへたどり着くのだった~~~